今夏、POSTALCO による新客室が完成
"Rooms in Progress" Vol.1

今夏 Hotel CLASKA に、POSTALCO デザイナー マイク・エーブルソンによる新客室が2部屋完成します。

CLASKA がリノベーションによるデザインホテルの先駆けとしてオープンしてからこの秋で丸15年。オープン後、文化複合施設としてリニューアルし、CLASKA Gallery & Shop "DO" がオープンしてからは10年が経ちました。そんなアニバーサリーイヤーにふさわしい新たな客室の制作過程を、"Rooms in Progress" という記事で数回にわたりお届して参ります。

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CLASKA Gallery & Shop "DO" がオープンした翌年、2009年に「POSTALCO UP UNTIL NOW----ポスタルコの頭のなか」展を開催するなど、初期の頃からご縁がある POSTALCO。このたび、CLASKA Gallery & Shop "DO" ディレクター 大熊から POSTALCO のマイク・エーブルソンさんへのお声がけで、新客室デザインのプロジェクトが始まりました。

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POSTALCO のモノづくりにいつも魅了されてきました。その魅力の秘密はマイクさんの観察力にあると思っています。物事を観察するマイクさんの眼差しは独特で、常に細心の注意が払われています。観察から導き出された仮説を元に、検証と実験を重ねながら POSTALCO のプロダクトは生まれます。もちろんユーモアのスパイスもマイクさんは欠かしません。そんなマイクさんにホテルの部屋をデザインしてもらったら一体どんな部屋になるのか、考えるだけでもわくわくしています。

CLASKA Gallery & Shop "DO" ディレクター 大熊健郎
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観察、検証、実験を経て作られた POSTALCO のプロダクトは、書類入れから始まりバッグ、ノートブック、レインウェアなど多岐にわたります。そのどれもが初めて手にするのに愛着を感じさせる不思議な魅力に満ちており、日本国内はもちろん今やファンが世界中に。CLASKA Gallery & Shop "DO" でも本店や銀座店を中心に様々なアイテムをお取り扱いしており、ご好評をいただいています。

また、POSTALCO は日々の暮らしに日本のものづくりの技術を活かせる途を見つけ出すこともテーマにされています。手漉き和紙を用いたカードケースや、テント地を作る機械でプレスされたコットンが表紙のノートブックなど。今回の新客室デザインにも、POSTALCO らしい観察と検証のプロセスとものづくりへの想いがふんだんに盛り込まれています。

今回は "Rooms in Progress" の第一弾として、マイクさんによる新客室のスケッチと、コメントを公開します。


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©2018 Mike Abelson / Postalco

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見過ごされてしまうこともありますが、客室の中で「照明」はすごく重要です。
今回の客室デザインは、谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」で紹介されている、まだ電灯がなかった時代の日本の伝統的な家屋における、陰翳の活用方法に深く影響を受けています。
うす暗い状態から明るい状態まで、皆さんに新たな体験として空間をより楽しんでもらえるように、明るさの調整が幅広くできるつくりにしています。

POSTALCO マイク・エーブルソン
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ほかにも何枚も描いていただいたマイクさんのスケッチを元に、interior & furniture CLASKA 岡嶌要も加わり、夏の完成に向けて具体的な設計を進めている段階です。今後も制作過程をご紹介して参りますので、どうぞご注目ください。


「ポスタルコ ロゴ」の画像検索結果
http://postalco.net/
ポスタルコは毎日使う物を先入見なしに観察して、そこにモノ作りの契機とヒントとインスピレーションを見つけています。ロゴが伝書鳩なのは、もともと手紙でのやり取り、コミュニケーションにインスパイアされたからです。そもそも始まりは書類入れとノートブックでしたが、革の財布、レインウェア、ペン、キーホルダー、バッグ・・・、など他のアイテムにも、独自の考え方を応用していきました。NYのブルックリンで起業し、いまは東京を拠点にして15年以上が経ちましたが、日々の暮らしに日本のものづくりの技術を活かせる途を見つけ出すこともポスタルコのテーマです。性別、年齢、国籍を問わずに愛されるそのプロダクトは、永く使われることを想定して作られていて、生活することを軽くみないで、そこにこそ驚きや、発見のよろこび、Fun(たのしさ)をみつけようとする姿勢につらぬかれています。そのデザインの特徴は、Understatement(控えめ)でありながら、Utility(実用性)にすぐれていて、どこかしらWarmth(ぬくもり)があります。

マイク・エーブルソン
ロサンゼルス(カリフォルニア州)生まれ。ロサンゼルスのアートセンターカレッジオブデザインでプロダクトデザインを学ぶ。1997年にNYへ移り、ジャック・スペードのコンセプト作りとプロダクトデザインに携わる。東京を拠点にして16年余り、ポスタルコでのプロダクトデザインだけでなく、カルダー財団、サンスペル、コンランショップ、イッセイ・ミヤケ、エルメスなど、さまざまなクライアントとの仕事をしている。